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                                                                                              『花って凄いんだなぁ』

大学4年の就職活動の時、

僕にはやりたい仕事がなかったし、行きたい会社もこれといって何処もなかった

あれから20余年あまり・・

今、自分が花屋をしているとは、ゆめゆめ思ってもいなかった・・

机に向かって仕事をするようなタイプではないし、

常にマイペースで我が道をいくタイプだったので、普通のサラリーマンはとてもじゃないが想像できなかった・・

人の喜びが僕の喜びであり、人の喜びを直に感じることの出来る仕事がしたい

体を動かすことは好きだし、体力にもそれなりに自信がある

そんな事を思いながら、ある意味惰性で就職活動をしていた僕は

街中でよく目にする青と白の縞模様の大手運送会社に就職することになる・・​職種はセールスドライバーだ・・

決め手は会社説明会での『うちの会社を踏み台にして貴方達の夢を叶えてください、うちはそういう会社ですから』

と言った担当者の姿だった・・

美辞麗句を並べる会社ばかり目にしていた僕にはとても新鮮に映った・・

こんな事を言ってくれる人のいる会社で働きたい、この会社に就職したいと強く思った・・​

周囲の猛反対を振り切って、僕は20数年前セールスドライバーになったのだ・・

あぁ、この荷物はあの会社にお届けかぁ・・

それまで数回程荷物を届けたことのある会社へ僕はその日も配達に行った・・

扉をあけると、いつもの事務の女性が一人・・

これまで数回顔を合わせてはいるが、一度たりとも言葉を発してこないその女性・・

いつも僕一人おはようございますと挨拶をして、勝手に荷物をドア近くの机に置いてくる・・

失礼いたしますと言ってその会社を後にするが、それでもこちらを振り向きもせず何も言わない女性・・

​しかしながら、その日は違った・・

いつもはメール便のような荷物をお届けすることが多かったが、

その日僕は大きなダンボールの箱を両手に抱えてその会社に入っていった・・

おはようございます、佐川急便ですと言ってドアを開けるが、いつものごとく返事はない・・

しかし、普段と違う大きなダンボールを抱えていた僕を一瞥した彼女は『あんた、それ何なの?』と初めて口を開いたのだ・・

『なんかお花みたいですね』僕がそう答えると、

急に彼女は立ち上がり僕に近づいてきて『あんた、それを箱から出しなさい』と言った・・

言われるがままに、僕はダンボールを開けて中の品物を取り出した・・

すると彼女は『わぁ、綺麗~!』『ねぇ、これどこに飾ったら良いと思う?』と言ったのだ・・

これまで一言も彼女の声を聞いたことのなかった僕は、嬉しそうな笑顔を浮かべる彼女の変わり様に驚いた・・

そして、お花を置いて帰ろうとドアを開けたその時、彼女が『ありがとね』と言ったのだ・・

僕が荷物を届けたからではなく、お花を届けたから、その言葉を聞けたのだ・・

「花ってすげぇんだな」「花ってこんなに人に喜ばれるんだな」その時僕はそう思った・・

そして、「こんなに喜ばれるんだったら俺は花を専門にお届けしたい」そう僕は思った・・

どうしたらお花を届けられるのか?

花屋に勤めれば、前職ドライバーだし、配達の仕事をさせてもらえるだろう!

実家が花屋であったわけでもなく、子供の頃お花が好きだったわけでもない・・

それどころか、それまで一度も花を買った事も、勿論、もらった事もなかった・・

そんな僕が、今こうして花の仕事をしているのは、あの時感じた花の強い力だ・・

こうして今も花の仕事を続けられているのは、今日まで出会った人やお客様のおかげであり・・

そして何よりも、お花が大好きだという事に尽きるのだと思う・・

​habilでは一案件毎にその都度、市場より新鮮で旬なお花を仕入れております。

お客様のご要望・意向をお伺いして、そこにhabilならではのエッセンスを加えて形にしていきます。

お客様に喜んで頂けるよう、感動して頂けるよう、一花一葉にこだわりながら制作をしてお花をお届けさせて頂きます。

habil(アビル)

店舗を持たない花屋

完全受注制作のオーダーメイドフローリスト

※habilとはスペイン語で「熟練した」とか「上手な」といった意味です。

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